好きすぎる。。

手を取り合い同じ方向を見よう。

借金取りたいせー

・・・・
「ハァ、ハァ……ッ」
『おい!待て!逃げれると思ってるのか!』

足がもう限界だ
何でこんなに逃げなきゃいけないんだろう

ーー
1週間前。

「健くん!おかえり!」
《ただいま〜○○》
「仕事疲れたでしょ?ちょっと待ってね、
ご飯作ってるから」
《ほんま?楽しみやわ》
と後ろから抱きついてくる健くん
「わ!健くん、
料理作ってるんだから邪魔しないで」
《嫌や、幸せやな…》
「ふふ、うん。幸せ」
《これからこんな幸せがずっと続くんやな》
「そうだね…」

友達の紹介で知り合った健くんと
付き合って2年。
私達はもうすぐ結婚する。
こんなに幸せでいいのか、
なんて思うくらい
幸せな毎日を過ごしている。

ご飯を食べ終わって
2人でテレビを見ていた時
《あ、忘れてた。》
「ん?どうしたの?」
《そういえば会社に結婚する時に出す紙が
あってそれ忘れてたわ》
《これに名前書いてもらってもいい?》
「うん、分かった」

何でこの時紙をちゃんと見ていなかったんだろう

上の部分はファイルで隠されていたという
違和感にこの時は気付かなかった

ただこれから自分の名字を書くことは
なくなってしまうんだなとしか考えてなかった

「はい、書いた!」
《後な、ハンコも必要なんよ》
「分かった〜待ってね……えっと、これでよし!」
《………はは、○○ありがとう》
としっかりと目を見つめてくる健くん

「ん?別に名前書くだけだったし大丈夫だよ?」
《いやぁ、でもありがとうな○○好きやで》
「急にどうしたの?私も好きだよ」
健くんから久しぶりに好きって言われて
すごく嬉しい

この時、
ずっと紙を見つめながら微笑んでる健くんに
何で違和感を感じなかったんだろう

ーー
1週間後。

「健くん、今日も会えないの?」
《そうやねん、トラブル起きちゃって
なかなか帰れないんよ》
「そっか、仕事頑張ってね」
《ありがとう○○》

健くんの仕事が忙しく会えない日々が続いてる
出来れば会いたいし電話もしたいけど
仕事忙しいだろうからLINEで我慢

そろそろ式の準備しないとな、
なんて考えてたら

ドンドンドン
扉を強く叩く音が。
『篠崎○○さん居ますよね?』
『貴方、小島健さんの保証人になってますよね』『小島健さんと連絡がつかないので
島健さんが借りてる金 貴方が返してください』

「え、?」
保証人?借金って何?
身に覚えのない言葉に戸惑う
「健くん……健くんに連絡しなきゃ」

ブルル……ブルル……
「何で出ないの」
ーこの電話はお繋ぎすることができません。
「何で、?」

『おい!篠崎○○!居るのわかってるんだよ』
ドンドンドン

「え、どうしたらいいの………」
思いっ切りドアを叩かれてるから壊れそう
「あ、」
そうか、窓から逃げよう

必要最低限の荷物を持って
窓から出る

「ハァ、ハァ………」
〈あ!あいつ窓から逃げましたよ!〉
『おい!待て!』

「ハァ、ハァ……ッ」
『おい!待て!逃げれると思ってるのか!』

    • -

(もう息が限界…)
力が抜け足が絡まり転んでしまう。

(いっったぃ)
手のひらが擦りむけている、
光る婚約指輪。はぁ、幸せだったのに…
どうして…?
まだ、健くんの優しい笑顔が浮かぶ…

『ハァ、やっと見つけたぞ、もう逃げんなよ』
『泣いてるのか?……おい、泣くなって』

《すみません…見失いました。
また明日から徹底的に探します。。》

『なあ、これからどう生活していくつもり?』

(……考えてなかった…)

『はぁ?』
『な?子供は好きか?俺んちこい。』

(い、い、いや!!そんな軽い女じゃ、)
『ぁん?うるせ、先回りして考えんな、』
『きっちり金返してもらうために、
そこら辺で生かせておくよりかは
うちで見張るほうが良いからな』

『説明は後だ、とりあえず急ぐぞ』

ーー

「ね?お姉ちゃんって呼んでいいっ?」
『晴陽!』『だめだ』
「ぅええー一緒に住むんでしょ?良いじゃん」

(あ、あの、状況が、、)
『娘』
(えっっ!!!)
『うっっるさ…だから!聞けって最後まで!
兄貴の子!』
『本人は知らないけどな、、
俺がお兄ちゃんだと思ってる』

「ねーおねぇ?遊ぼっ」
『だから…』
「おねぇちゃんじゃだめなんでしょ?
だから、おねぇ」
『生意気な…』
(フフッいいよ、遊ぼう)

わたしと晴陽ちゃん、大晴さん、
3人での生活してる時の大晴さんは
穏やかで、明るいお兄さんで、
最初のイメージとがらりと変わった。
わたしも、生活に少しずつ慣れ、
健くんの事も忘れてきていた、、

ある日、晴陽ちゃんが熱を出し
急遽、病院へ。
『よくある熱だって、大丈夫だって』
『支払いしてくる』
(うん、ありがとう大晴さん…)

背後より聞き覚えのある着信音が。
(健くん…?)
振り向くと、椅子に座り携帯を触る
健くんの姿が。
(ね、健くん…)
《あ〜あ、えっと、〇〇ちゃん》
(違う。ねぇ、なんで?)
(指輪だって、くれたのに、、)
《…なに?…今更。
じぶんが名前書いたのが悪いんちゃう?》

《さっそく別の男作って、必死やな》
《そんな結婚したいん?》

悔しくて、でも、言い返せずいると
『俺たち忙しいので、帰ります』
と手を取り、連れ出してくれる大晴さん。

《へぇ…。もう子供も作って。
お金無いんちゃう、ハハッ》

ーー
(助けてくれてありがとう…あのね…)
『小島健。知ってる、事務所に来てたから』
(そっか……私のこと覚えてなかった、
名前間違えられてさ)
『は?ほんとクズだな』
(高そうなスーツ着てた。ああ、
元気そうで良かった)
『はぁ?ほんっと、馬鹿で
お人好しの女なんだな』
(ちょっ……そうだけどさ)

「ねーね?それ指輪っていうんだよね?
それ、綺麗だねっ」

(あ、ありがとう)
自分ってほんとお人好しだなって思うけど
まだ健くんに騙されたなんて信じれていない。
指輪もまだ、外せずにいた。

『100万…』
(え?)
『小島健の』
『100万どうやって返すんだ?』

そうだった、大晴さんって闇金だった。。
(な、なにかします)
「おねぇどっか行くの??」
『……そうだな』
『何もしなくて良い、ここに居ろ』
(…え?)
『晴陽の側に居てくれ』
『好きみたいだから、晴陽が』
「おにぃもでしょ??」
『はっ…なっわけ……』

未だに健くんで心が痛むけど、
私は再び幸せを感じていた。。

ーー
ドンドン
扉を強く叩く音が
あの日がフラッシュバックされる。

たいせーお前嘘ついたな?》

『やばい、隠れて……』

晴陽ちゃんを抱きしめ、隠れる。

《ここに居るの分かってるからな》

鍵の開く音。
『お疲れ様です…』
『ウッッ‼︎』

たいせーお前な?女に
情を売ってる場合じゃない事分かるよな?》
《1番実績が悪いこと分かってるか?》

《最近、事務所に顔出さんようになったと
思えば、女連れ込んで、、》

《リチャ、そこ開けて》
ばれた、、
「おにぃ!!」
腕からすり抜け駆け寄る晴陽ちゃん

苦しみ、横たわる大晴さん

《篠崎…》《やっぱりな》
あの日大晴さんの隣に居たひとだ。。
《小島健が借りた金返せよ?》
(はい…)

意外と優しく手を引かれる
「おねぇ、、ゃだ、やだ、、、、」
(晴陽ちゃん、また会えるから、
おねぇ大丈夫だから……)

晴陽ちゃんの涙声を後にして
車に乗り、コンテナに着く。

あ。死ぬんだわたし。。
ドラマで見たことある、埋められるやつだ、、

とりあえず
コンクリートの上に座らされる。
(つめた…)
暗くて見えないが、濡れているようだ。

革のソファーに座った男性が
Zippoライターの
蓋を閉めたり開けたりして話しかける。
《篠崎〇〇さん、生きてたんですね》
《もう少し年齢が若ければ、
自分でお金作ってもらうんですが…》

《まあ、二十代なので綺麗でしょう》
《高値で売れると思います。》

訳がわからず居ると、
《さ、こちらのベッドへ》

若そうな男性に案内される。
前には点滴とメスやら工具やら。
(そういうことか。。)
《分かりますか》
《お嬢さん、きっと良いと思います。
僕も久しぶりに…楽しみだ。》

ベッドに横たわり考える。
健くんに出会った日。
健くんは、最初からすごく優しかった。
カバンに付けていたリボンを
水溜まりに落としてしまったら、
拾ってくれ、
近くの水道で洗ってくれたんだっけ、
優しさとあの笑顔に惹かれたんよな、、
まさか、、騙す人だったなんて、、元気かな
……でも、騙されなかったら、大晴さんに
会わなかったってことか…。
大晴さん…ありがとう…

『待て!ハァハァ』
すっご。声も聞こえる…
『おい!なあ!目開けろって!!』
(…?)
(たぃ…)
『良かった…うっっぐっ』

《まさや、もういい。金はできた》
《えぇ、どうゆう事すか》

大晴さんが
あの身体で走って持ってきたらしい。
こっそり働いて貯めてきたと。
そして、
『実績最下位ならクビにしてください』
と、辞めてきたと、話してくれた。

『で、さらにあいつら俺殴ったの、
ひどくね?』
『…無職になってしまった、ごめんな、』

(いいよ、大晴さんが居れば。)
「晴陽もいれてっ」
(うん、そうだね、3人いればそれでいい)

『……大晴』
『大晴でいい。』

顔を赤らめて言う大晴に
こっちまで恥ずかしくなった。
ーー

M.S

やっぱり私は晶哉ちゃんと付き合いたい


「違う街に引っ越そう?」

そう言ってくれた想いに応えた私。
28と18。「〇〇は可愛いって!」
と佐野くんは、言ってくれるけど
ふとショーウィンドウにうつる2人を見ると
街で浮いてる気がするし
すれ違うカップルの視線が気になる

「…また、離れようとする。」
突然止まる佐野くん。
「ほら、手、繋ご?」
いや、まだ、、
「大丈夫、知ってるひと居ないって、
まず今日平日やし」
「ほら。」
大きな手にドキドキする。
でも、、ごめんね、
もうちょっとで皆勤賞取れたのに…

「どうしてそんな悲しい顔するん?」
「俺と出会わなければ良かったと思ってる?」

手を離し立ち止まる佐野くん。

「もう、、自信無くなっちゃった」

そんな、
「先帰ってて…」
ご、ごめん、、と手を取ろうとすると
「…1人にさせて…」

まだ手に残る暖かみ。
なにしてんだろ、わたし、、
そりゃ怒るよな、、こっち来てから
マイナスな事ばかり言ってた。。


ご飯の支度を始めるも鍵が開く音はせず、
焦げた匂いで我にかえる。
どうしよう。。

ーー
「はぁ。」
言ってしまった。

『出逢わなければ良かったと思ってる?』

でも、彼女の人生を変えてしまったのは俺だ。

「どうして先生になりたかったん?」
同じクラスの小島が聞いていた。
(教えるのが好きというのと、
人が理解した時の笑顔が好きで。)


彼女は人に教えるのが上手いし、
人の褒めてほしいところが分かる。

俺は、
人よりも足が小さいのが
バレないように大きめの上靴を履いている。

だが、靴が余っているため
何もないところでつまづく。
友達にはおちゃらけて誤魔化していたが、
〇〇には見抜かれた。

「足のサイズあってないんでしょう?」
「あぶないよ。それじゃあ。
いつか足首を捻挫する」
「そんな訳…」

数日後。捻挫した。恥ずかしくて、
会いたくなかった。会いそうになると隠れて、
あれが思春期だったのかと
今なら思える。

「足。大丈夫?」

忘れていた。今日、授業があるんだった。
「いけるって。」
我ながら、むすっとして答えたことは気づいてる。けど、最近なんだかずっと胸がモヤモヤしている。

授業が終わり、いつものように
小島が
「さっきの〜ここさ〜」っと
〇〇に絡む。いつもの光景なはずだった。
でも、今日の授業前、
「俺さ〇〇の事好きかも」
っと無自覚に声が大きいため聞こえてきた。

ーー
(……どうしたの?佐野くん?)

『このあと、告白するかもしれない。』

そう思うと体が勝手に動いてて、
手を引き、彼女をクラスから連れ出していた。

「わからん。」
「俺だってわからんよ。
なんで目で追ってしまうのか。」
「なんで、他のやつに笑いかけてる〇〇を
見ると苦しくなるのか」
「今だって、なんで連れ出したのかわからん。けど、2人にさせたくなかった……」

「俺好きなんや、、〇〇のことが。
取られたくない。」

(…今だけだと思うよ。)
「え」
(きっとそれは一時の感情だと思う)
(佐野くんは、私よりもっと好きな人に
出会える。今は学校という狭い世界だけど
卒業したら世界が広がる。)
(もっと色んな人に出会ってほしいな、、
佐野くんのそんな未来を私が阻止したくない)

まっすぐ目を見て言ってきた〇〇に、
なにも言い返せなかった。

微笑み サブストーリー (M.S)

「あれ、今日は
迎え来ないんですか?」
(あー今日はたいちぇくんと出かけるって)
「え、(やった。)
じゃあ、、最近できた
カフェ行きません?」って、
女の子は偵察のつもりだけど、
佐野くんはデート気分で、
緊張して店居るよりも話せないし
味わかんないだろうなあ
帰り道
(そういえば、、
佐野くんの私服初めて見たかも)
(おしゃれでかっこいいね☺️)って
女の子笑ってくれて、
「えっ!えへへ、
先輩も可愛いです、
すごく好きです!、あ、」って、
言っちゃって焦るけど、
(あ、ありがとう☺️
選んでくれた健くんに
お礼言わなきゃ、)で、
また、悲しそうに微笑むんだよ、、

微笑み (M.S)

ーーーーー
主人公・カフェ店員さん
アルバイト・佐野くん

常連客の小島くんと福本くん

ーーーーー
いつもたいちぇと呼んでる子と
来て楽しそうに笑ってるのを
見て微笑んで、たまに、
『美味しゅうございましたー!』って
笑わされたりして楽しい日々。
ーー
ある日突然女の子連れてやってきて、
いつもの
ミルク多め無糖カフェオレを出す。
チラッと顔を見る。ドキッとする。
大体笑ってる姿しか見てなかった小島くんが
真顔で話聞いてるし、
遠くから見ても真剣な雰囲気で
会計はいつも、
福本くんとは割り勘なのに、
女の子の分も払うし
『美味しそぉ〜』って言った
クッキーも買ってあげて、
出て行った背中を見てたら、、

(あの…これ…わかんなくて…
あ、れ?先輩??)って
佐野くんに話しかけたのも
気づかなくて、
(あの!店長が!
妹さんだって!!)って
いつも少し小さめな声なのに
大きな声で言う佐野くん。

びっくりして、安心してたら、
(好きなんですね。。)って
聞かれて初めて『すき』って
感情に気づく。

「んー。ただの店員だし、
私なんて、、む、」
「無理。」って
返そうと思ったら
「そういう謙虚で優しいところ!
好きですが!ダメです!!」
「僕、じつは小島くんの
後輩なので電話しますね!!」
って戻ってきた小島くんに
想い伝えたら、両思いで
ハッピーエンド。

厨房では、
『謙虚で。優しくて。
そして、、。鈍感なんだよな。。』
って悲しそうに微笑んでる
佐野くんに、
肩ポンっと叩く正門店長。
せつないね、、
君の方がすきだよ、、、。

苦しいね(M.S)


ーーーー
「今日も人あまり来なかったですね」
まあ、しょうがない、、

「あ。それ」
腕に巻いてる包帯に気づかれる。
あ、、これ!私ドジで、物落としちゃって

「……」
「あ、!行きますよねこの後の」

深掘りされなかったことに安心した。
えっと… 迷ってる…
「ほら!せっかくの招待ですよ!いきましょ!」
まあ、1時間だけなら…
「やった!
さっ、!ちゃちゃとやって行きましょ!」

今日は水族館で関係者への
アジのショーのお披露目会がある。
私達は敷地内の観覧車スタッフのため
関係者として招待された。

ーー
ショーは思うよりすごく綺麗で
終わってからも水槽の前で余韻に浸っていた
すると隣で見てた佐野くんがいつの間にか
水槽の前に居て、

「僕と駆け落ちしません?」と逆光なのに
目を見つめてるのが分かる。

そんな簡単じゃないよ、、

すると近づいてきて、サッと手をあげる

反射で顔を庇う。

「やっぱり。ほら、おかしいんですよ。
反射的に腕を上げないと怪我しないです。」

ドキッとした、、
ーーーー
昨夜のこと。

いつもより遅く家に着いてしまい、
ドアを開けると『遅いな。』『なんで?』
えっ、あっ、、同僚と話盛り上がっちゃって

『嘘やろ、それ』『正直に言えよ!!!』
と、マグカップを投げられ
とっさに顔をかばい腕に強くあたった…

『ハッ、ごめん。ごめんな。。俺、こんな。』
『好きやねん、お前のこと。心配で。。』
と急に優しく抱きしめられた。

ーー
「彼氏さんですか?」
隣に座りこっちを見つめる視線に気づきながら
わたしが、、心配かけさせるような
事をしなきゃ優しいから。。
「なんで、別れないんですか?」
考えた。なんども。でも、別れるとなったら
どうなる事やら…。怖くて無理だ。。

「もう少し早く〇〇と出会ってたら…な…」
「好きです。」
びっくりして顔を見ると優しく笑う佐野くん。
まっすぐ見つめられ見惚れていると、

〜♪
着信が。
『大晴』
『あ〜お疲れ。もう終わる頃かなと思って。
迎えに行くわ。』

……わたし、いかなきゃ…

佐野くん!今日はありがとう!わたし…

言いそうになった言葉を飲み込み外にはしる。

外に出た時に、かばんに
魚のチャームが付いてることに気づく。
いつのまに。

私も。佐野くんと
もう少し早く出会っていれば
好きになってたよ。。ありがとう。


私は現実を受け入れて生きていく。

幸せに(M.S)

ーー

佐野晶哉
 今年からの転校生。
明るく人懐っこくてスポーツもできて
ギターもピアノも弾けるということで
すぐにみんなの人気者になった。
腰の位置がみんなより高いから
将来はモデルさんかなあ、
そう、微笑ましく眺めてる程度だった。
ーーーーー

生徒と恋。なん、て。無理。
歳が10も下。ないない。
そう思ってた。、


『〇〇!おーはよ!』背後から声がする。
だから、、名前じゃなくて、、
『先生?』そう言って首を傾げながら
はにかんで自転車で
横切っていく佐野くん。
腰の位置が
みんなより高いからズボンが少し短い。
いつも微笑ましく見てた。


今日は卒業式。
だけども、わたしは
クラスを持ってないから
式が終わると、
体育館の掃除係になっている。
「〇〇先生、もう明日には
あちらへ行かれるんですか?」
同じ掃除係の
正門先生がモップを持ちながら
話しかけてくれる。
そう、わたしは今日で教師を辞め、
街を出る。

他愛もない話をしながら
掃除を終えた頃に
待ってたのか、
女子生徒が正門先生を呼ぶ。
先生、か、。
もう、呼ばれないのかと思うと寂しい。
、、佐野くんは、
どんな大人になっていくんだろう。。


次の日、新幹線乗り場で会って早々
『あ!貸して!』
『これで大人に見える?どう?』
わたしからだてメガネを奪い、
嬉しそうにキメて見せる姿は
可愛いけど黙っておこう。
似合ってるよ。そう伝えると、
『ありがとう。』
そういう素直なところ。

売店でお弁当を買うレジで
(親子で旅行?いいねぇ)っと
おばちゃんに言われて、少し傷ついてると
『いいえ、僕の!!彼女です』っと
腕を引き寄せてくれる。男らしい所。

『そんな顔。
もうさせへんように頑張るから。。』
切なく悲しそうに笑った後に、
握った手に力を込めながら


『〇〇は僕の運命の人やから』

そう目を見てまっすぐ言う佐野くんと
違う街で暮らしていくと決めた。。。

『愛してる。』わたしも。

めでたし。

最悪だ、、(T.F)



最悪だ。

雨が降ってるというのもあるし、

『ほんまごめん!1時間後に着く!』

1時間って、、1時間あればもっと
丁寧にメイクができたし
巻いた髪も保てたのに、。
とは、言えず、

分かった気をつけてね(^ν^)!

と送信して、さっきから
汗が止まらなくお腹が痛いため
ベンチに座る。


そういえば、初めて会った春の飲み会でも、
遅れてやってきてたな。。

『遅れて、、ごめんな、野菜!!
ベリっ!とうもろこし!焼かないでぇぇ〜』

フッ、、あははは!!

遠くの席だったのに、
めちゃくちゃ笑ったこと覚えてる。
すごく面白かった、。

明るく面白い後輩くん。

次に会ったのが、夏のキャンプでの
肝試し。わたしは、
1人で夜道を歩くのも避けてるくらい
怖がりで、苦手。
去年もあったけど、
一緒にテントで残ってくれた
せいちゃんがいたのに、、
今年は彼氏ができたからと不参加。
じゃあキャンプ行かないでおこうと
思ったのに
人数合わせで!!っと
結局、断れず来た。

でも、このキャンプが
付き合うきっかけとなったから
行って良かったのかなと今は思える。

肝試しのペアが後輩くん。
自作の変な歌を歌ってくれたおかげで
怖くなくて楽しかった。
気づいたら手繋いでて、

『今日、来てくれて嬉しかったです。
僕と付き合ってくれませんか、!』

と、シンプルに告白された。
さっきまで、ふざけてたのに、
急な真剣な顔に笑っちゃって。

『え、、どっちなんですか!』
いいよ。
『うっぇ?!よっしゃぁーー』


秋はたくさん色んなところに行き
食べ歩きをした。
食べることが好きな2人にぴったり。
あの中華街の豚まん美味しかったなあ

そして、冬。
秋冬物の服装が1番似合ってると思う。
今日はなに着てきてくれるんだろう、、
最近、寒いのが苦手な私に合わせて
ほとんど、お家デートだったから楽しみだ。
一緒に料理を作って食べて、
同じ布団に入って映画を見て、
いつの間にか寝てるというオチ。
また来週はおうちデートかな。。
幸せだな、

今も眠たくなってきたな、、
昨日たのしみで寝れなかったからな、、、
、あれ、、、なんで、?倒れてるんだ私、、


『ちょっと、、、どいてください。』
『〇〇!!』『誰か!!はやく救急車!!』


大晴、?、、
もう1時間経ったのか、早いな、、
あれ、なんで泣いて、るの、、

手に血が、、、

あ、、
さっき、黒い服の人が近づいてきたときに
突然お腹痛くなったんだった、、
笑っちゃう。運悪いな、、。

『本当は先に着いてて、、
これ、、買って、驚かそうと思って、、!』

〜こういうのをサプライズで
貰うと嬉しいもんなんだよ女子みんな!

、指輪、、言ってたな、わたし、、
サプライズなんて、慣れないことするから、
ほんと、可愛いな、、にやけちゃう、、


『〇〇…?』

『!!!!!!』


…はあ、最悪だ……