好きすぎる。。

手を取り合い同じ方向を見よう。

幸せに(M.S)

ーー

佐野晶哉
 今年からの転校生。
明るく人懐っこくてスポーツもできて
ギターもピアノも弾けるということで
すぐにみんなの人気者になった。
腰の位置がみんなより高いから
将来はモデルさんかなあ、
そう、微笑ましく眺めてる程度だった。
ーーーーー

生徒と恋。なん、て。無理。
歳が10も下。ないない。
そう思ってた。、


『〇〇!おーはよ!』背後から声がする。
だから、、名前じゃなくて、、
『先生?』そう言って首を傾げながら
はにかんで自転車で
横切っていく佐野くん。
腰の位置が
みんなより高いからズボンが少し短い。
いつも微笑ましく見てた。


今日は卒業式。
だけども、わたしは
クラスを持ってないから
式が終わると、
体育館の掃除係になっている。
「〇〇先生、もう明日には
あちらへ行かれるんですか?」
同じ掃除係の
正門先生がモップを持ちながら
話しかけてくれる。
そう、わたしは今日で教師を辞め、
街を出る。

他愛もない話をしながら
掃除を終えた頃に
待ってたのか、
女子生徒が正門先生を呼ぶ。
先生、か、。
もう、呼ばれないのかと思うと寂しい。
、、佐野くんは、
どんな大人になっていくんだろう。。


次の日、新幹線乗り場で会って早々
『あ!貸して!』
『これで大人に見える?どう?』
わたしからだてメガネを奪い、
嬉しそうにキメて見せる姿は
可愛いけど黙っておこう。
似合ってるよ。そう伝えると、
『ありがとう。』
そういう素直なところ。

売店でお弁当を買うレジで
(親子で旅行?いいねぇ)っと
おばちゃんに言われて、少し傷ついてると
『いいえ、僕の!!彼女です』っと
腕を引き寄せてくれる。男らしい所。

『そんな顔。
もうさせへんように頑張るから。。』
切なく悲しそうに笑った後に、
握った手に力を込めながら


『〇〇は僕の運命の人やから』

そう目を見てまっすぐ言う佐野くんと
違う街で暮らしていくと決めた。。。

『愛してる。』わたしも。

めでたし。

最悪だ、、(T.F)



最悪だ。

雨が降ってるというのもあるし、

『ほんまごめん!1時間後に着く!』

1時間って、、1時間あればもっと
丁寧にメイクができたし
巻いた髪も保てたのに、。
とは、言えず、

分かった気をつけてね(^ν^)!

と送信して、さっきから
汗が止まらなくお腹が痛いため
ベンチに座る。


そういえば、初めて会った春の飲み会でも、
遅れてやってきてたな。。

『遅れて、、ごめんな、野菜!!
ベリっ!とうもろこし!焼かないでぇぇ〜』

フッ、、あははは!!

遠くの席だったのに、
めちゃくちゃ笑ったこと覚えてる。
すごく面白かった、。

明るく面白い後輩くん。

次に会ったのが、夏のキャンプでの
肝試し。わたしは、
1人で夜道を歩くのも避けてるくらい
怖がりで、苦手。
去年もあったけど、
一緒にテントで残ってくれた
せいちゃんがいたのに、、
今年は彼氏ができたからと不参加。
じゃあキャンプ行かないでおこうと
思ったのに
人数合わせで!!っと
結局、断れず来た。

でも、このキャンプが
付き合うきっかけとなったから
行って良かったのかなと今は思える。

肝試しのペアが後輩くん。
自作の変な歌を歌ってくれたおかげで
怖くなくて楽しかった。
気づいたら手繋いでて、

『今日、来てくれて嬉しかったです。
僕と付き合ってくれませんか、!』

と、シンプルに告白された。
さっきまで、ふざけてたのに、
急な真剣な顔に笑っちゃって。

『え、、どっちなんですか!』
いいよ。
『うっぇ?!よっしゃぁーー』


秋はたくさん色んなところに行き
食べ歩きをした。
食べることが好きな2人にぴったり。
あの中華街の豚まん美味しかったなあ

そして、冬。
秋冬物の服装が1番似合ってると思う。
今日はなに着てきてくれるんだろう、、
最近、寒いのが苦手な私に合わせて
ほとんど、お家デートだったから楽しみだ。
一緒に料理を作って食べて、
同じ布団に入って映画を見て、
いつの間にか寝てるというオチ。
また来週はおうちデートかな。。
幸せだな、

今も眠たくなってきたな、、
昨日たのしみで寝れなかったからな、、、
、あれ、、、なんで、?倒れてるんだ私、、


『ちょっと、、、どいてください。』
『〇〇!!』『誰か!!はやく救急車!!』


大晴、?、、
もう1時間経ったのか、早いな、、
あれ、なんで泣いて、るの、、

手に血が、、、

あ、、
さっき、黒い服の人が近づいてきたときに
突然お腹痛くなったんだった、、
笑っちゃう。運悪いな、、。

『本当は先に着いてて、、
これ、、買って、驚かそうと思って、、!』

〜こういうのをサプライズで
貰うと嬉しいもんなんだよ女子みんな!

、指輪、、言ってたな、わたし、、
サプライズなんて、慣れないことするから、
ほんと、可愛いな、、にやけちゃう、、


『〇〇…?』

『!!!!!!』


…はあ、最悪だ……

励まされたい

〜〜〜〜〜
⚪︎Aぇ子…テスト前一夜漬けで覚えるタイプ、
小島くんを追いかけて大学へ進学
妹の大美と2人暮らし
掛け持ちでバイトをしていて
休日は誠也くんと同じ着ぐるみバイト
平日の夕方は
正門先輩が経営する店でバイトしている



⚪︎小島くん…Aぇ子の恋焦がれ人
Aぇ子と同じ高校で一年先輩、
正門先輩と同じ学年、
幼い頃、隣の家に住んでいて、
よく可愛がってもらっていたが
中学に上がる前の引っ越しで離れてしまう、
だか、高校で見つける

〜〜〜〜〜

…あ、あった!!合格した!!
良かった。。、高校のときは、
お友達と笑ってる
小島くんしか見てなかったから
意外と頭が良かったのには驚いたな、、

あ〜♡すれ違っちゃうことなんて
あるのかなあ〜なんて話しかけよう〜

あ、バイト行かなきゃ!
急いで大学を離れる。

ーー
「うさぎさんバイバイ〜!」

ッッ疲れた、、
大美に
「背低いし似合うっ!」と言われ
日給に惹かれて始めたバイト。
全然笑えん、、帰ろ、、

ーー
「大丈夫?疲れてない?」
「お茶飲む?」「はい」
美味しいぃこれ!
「でしょ?祖母が送ってくれて」
「今日こそ会えるといいね」

ここは正門先輩の経営する
セレクトショップ
開業手伝いの時に小島くんが
「俺ここなら毎日でも、
くるわ!」
と言った言葉を間に受けて
(わたし!!
ここでバイトします!!)と
言ってしまい(?)雇ってもらった。

「好きなんでしょ?
こじまのこと、」

正門先輩には
すぐにバレてしまってたようで
応援してくれている。
オープンしてから2週間。
小島くんは来ない。

「うーん、今日も来なかったね」
「いつから好きなん?」

…私のお家両親共働きで
帰ってくるのが夜遅くて。
でも何回か鍵を持ってくるのを
忘れて、玄関で座ってたら、
小島くんがお菓子やら
漫画やら持って隣でいつも
帰るまで一緒に居てくれる優しさに。
でも途中で引っ越ししちゃって、、
もう過去の思い出としていたんですが、
まさか高2で転校してくるとは
おもわなくて…

「お〜運命の再会やん」
でも私、
高校の時すごく太ってて、、
だから痩せてから
声かけようって思って
現在です、、

「え、開業前に
手伝ってくれてた時は
言うて無かったん?」
「まだ『大美のお姉さん』って
印象で終わってるかと。。」
あの時、大美がずっと
付いて回ってたので
話しかけれなくて、、

大美は2歳下の妹。大美は高校の
ミスグランプリを取るくらい
可愛くて全校生徒が知ってる
マドンナだ。
大美のおかげで痩せれたし、
小島くんが、
大美に話しかけたことが
きっかけで、正門先輩にも
再び繋がることができたから
感謝はしている。
けど、、、
大美は、人の彼氏の
気を引かせては別れさせる、
別れたらまた他の所に。
クラッシャーと言われる
女には嫌われてるタイプの
女子なので
私が小島くんの事が好きとは
言えず、
正門先輩が好きと言うことで
伝えている、、
ごめんなさい、先輩、、

でも私は気づいてなかった。
大美も開店から
1度も店に来てないことを。
ーー
ある日のこと。
「お姉ちゃんさ、
今日着ぐるみ?」
いや、今日は休みだけど?
「良かった〜〜
じゃ行ってくる!」

〜♪
え、今日急遽出勤ですか?
ゆっくりしようと思ってたけど、
仕方なく着ぐるみバイトへ向かう。

ふと見覚えのある人が
視界に入った気がして
子どもたちに愛想を
振り撒きながら遠くを見る

(大美?)
あ、、今朝聞いたのはそういうことか、
デートかなーふふ、誰だろ、

来た!

…あ…れ…背が高くて……
あの服装って…

間違えるはずがない、、
だって、。ずっと
会いたかった人なんだから、、

小島くんの腕を嬉しそうに組み
歩き出す大美。
まんざらでもない小島くんの顔。
頭が真っ白になって固まってると
隣のリスさんが
「なーんのモノマネかなぁ?」と
子どもたちに話しかける。

ーー
「なあ、ちょっとさ、、!
段取り忘れたからって
子どもたちの前で固まらないで?
盛り上がったからええけどさ」
リスの被り物を、
外しながら誠也くんに言われる。
「はぁぁ。。
もうさ、終わったし、
外したらどう?」

何かに気づいた誠也くんが近づき
あたまの被り物を外される。

うっうぇ、、ぐずっ、、

「お、おい、泣くなって!」
「怖かった?ごめん、」
なんとか首を横に振り、伝える。

「あ…あれか、あの2人か…」
「妹と小島先輩でしょ」

「好きやもんな、、
小島先輩のこと。」

びっくりして
誠也くんの顔を見る。

「あ、のさ、Aぇ子さんさ、
俺も同じ高校で
いまも同じ大学だーってこと
気づいてないでしょ?」

え、

「そりゃ、知ってるよ、ずっと小島先輩目で追ってたやん、
俺はずっとそんなAぇ子さんを
見てた、、
全然目合わんかったけどな笑」

えっと、

「ずっと前から好きです」
「今は考えれないと思うけどさ、、」
「どうせ男子はみんな
大美ちゃんのことが好きって
思い込んでない?
それは違う、高校の時から
Aぇ子の事が好きな俺もおるって
伝えたくて。」
「じゃ、また 」

三角関係(K.K)(T.F)

三角関係

ビバちぇ

A子▪︎高校からの仲のいい友達だが、
大晴に怖いところがあるとは言えてない
隣町に住んでる。小島くんとは
取り引き先繋がりで再び知り合ったらしい

元彼▪︎小島くん「高校時代の元彼」
同窓会で再会 隣町に住んでる
現在、営業トップのエリート

今カレ▪︎大晴「大学から付き合ってて同棲中」
現在大学の講師をしている。
毎年新入生に言い寄られるが
冷たい目で返事もしない興味も示さないので、
怖がられている。
(普段は優しくて明るい最高な彼氏)
(不機嫌になると力で支配される)

ーー
久しぶりのA子からLINE。
高校時代の同窓会の誘い。
前は断ったけど、少し日常から離れたくて
参加を決める。「よっ!久しぶり…」
そこで元彼小島くんに出会う。
楽しい時間を過ごして、
「もうちょっと喋らん?」と
近くの公園でおしゃべり。
ただエモい懐かしい話をしてると
迎えに来た大晴登場。
「何してん」
「あ、どうも、ほら帰えんで」
手首を強く引っ張り自分の方に寄せられる、
「あ、また連絡するわ〜」と小島くん。
「!」「チッ。。」
〜車内。
「なんなん、、?あいつ。」
「高校の時の、、」
「元彼?」ドキッ、
「ううん、ただよく話してた友達」
「へぇ〜」
……。沈黙なまま帰宅。
「連絡先消して?」
「え、」
「、なに、浮気すん?」
「そんな、」
「貸して。。えっと…。
(ごめんね、彼氏居るからさ、
もう会えないや、さよなら)」
「はい」
「ブロックしました」の文字。
心痛くなったのが顔に出てたのか、
「ウザッ。」と強く抱かれる夜。
(これで良かったんよね、、)
〜〜
A子より翌日LINEが入る。
「昨日どうやったん🥰?」
期待されてる、、、
「何もないって(笑)
懐かしいなって話してただけ」
「でもさ、まだ、好きやったよね🥺?」
『好き』の2文字で心が締め付けられる、、
小島くんの引っ越しが無ければ、
別れることなく
付き合っていれたんかな、
小島くんの笑顔が浮かぶ。
『。おは。よ、」
寝室から寝ぼけながら出てくる大晴で
現実に引き戻される。
サッと後ろに隠し画面を暗くする
ーー
返信しないまま昼休憩に
再びA子より通知が。
「小島くんブロックしたって本当?」
「うん」
「、、悲しそうやったよ、?」
「今は彼氏居るから」
仕事終わり駅に向かうと
A子が待っている。
「納得できない!」っと
会って早々言われ
そのまま自分の家に招き
夕食を食べることに。
「仲良いな〜」と
ペアマグカップを見てるA子。

ご飯を食べながら、
「友達でも良いんじゃないん?」と聞くA子。
「大晴があんまり異性の知り合いを
良いと思ってなくて」
「大晴くんとの写真見たいなー」
「あ、えっと、はい」
「はい、貸して!」
「えっ、」
「LINEを…開いてブロック解除っと!」
「…。」
「、、大丈夫、バレないって!」

ーー
翌日小島くんから通知。
「A子ちゃんが、
なんか気遣って動いてくれたみたいで
ごめんな?」
「全然。謝らなくても大丈夫」
「良かった!3人でご飯また行こうや」
ーー
「A子ちゃん残業で来れないって残念やな」
嘘、わざとだ、、
小島くんと離れた間にあった事を
お互い話してると楽しくて
少し飲みすぎて
近くの公園で休むことに。

「こないだのん、彼氏?なんか、さ、、」
「無理してないか?」「大丈夫?」
あの頃と変わらない優しい言葉を
久しぶりにかけられ、
お酒のせいなのか涙腺が緩む。

「泣くほど、無理してたんやな、、」

「ごめんな…あの時も」
「?」
「実は、こないだの同窓会、
俺、裏幹事でさ、
〇〇に会うために開いてもらってん」

「〇〇にまた会いたくて。」
まっすぐ見つめてくる目に
吸い込まれそうになっていると

「またやん」

「なんなん、?」


大晴の声、なんで?

「今の彼氏は僕なんで。返してください」

手首を強く掴まれる。
怒りのせいなのか痛みが走る、


「痛がってるじゃないですか!」
と大晴の手首を掴みひねり、
蹴りを入れる小島くん。

「アッうっ。。」
離れる手、とっさに抱き抱えれ、
「返してって、物じゃないし、
ほんま、ないわ、最低やな、」
っと、パーキングに止めていた車の
助手席に私を座らせてから、
運転席に乗り込むと、

「あ〜やってしまった」
「ごめんな?つい、痛がってたからさ、」
「でも、奪ってきたしな、行くわ」

っと、実はウーロン茶を飲んでた
小島くんの運転で小島くんのお家に。。
とりあえずあがり座るも、
身構えてしまってることに気付いて、
「そんな、、大丈夫やって、ただ、
今日はまだ離れたくなくて、」っと、
横を通り過ぎ、テーブルに
水と保冷剤と湿布を置いて
離れて座る小島くん。
「手首、大丈夫?」
「あ、、ありがとう。
これで冷やしとけば」
「仕事に支障無さそう?大丈夫?」
「ふふっ、大丈夫、ありがとう、、。
そういえば、高校生の時に、
わたしがリレーの練習で足を挫いた時に
すぐ駆けつけてきて、
おんぶして保健室に連れていってくれたけど、
保健の先生がする処置を奪って
小島くんが焦りながら、
湿布貼ってくれたりしてたの思い出した。」
「優しいところ変わってないな、小島くんは」

「おれが〇〇に告白した時も
「ありがとう。小島くんって優しいね」って
言うたの覚えてる?」
「もう、そんなに優しくないんやけどな」っと
湿布を貼ってくれる小島くん。
「今日はおれ、このソファーで寝るから」
「ベッド使って?」
何事もなく朝を迎える。
「家帰るの怖いな、、」
「これ。合鍵。いつでも逃げてきて良いから」
ーー
家に帰ると昨日のままの服装で
缶ビールが散乱する中、携帯を握りしめて
リビングの床で寝ている大晴。
、、こんな飲んで、いつも家では飲まないのに
缶を片付けてる音で起きたのか、
からだを起こした音がする。
強ばりながら振り向くと、、
「ごめんな。ほんと。今まで。」
「俺の気持ちだけで、
〇〇の気持ち考えてなかった。」
「だから、、ッッ、おれと別れないで、」
っと涙を流す大晴。
初めて泣いてるところを見た。
愛おしくなり抱きしめる。
「、帰ってこないと思ってた、、」
「ごめん、こんなに飲ませて、、
私も悪いね、、」
「なにもされてない?」
「うん」
「良かった、、」

抱きしめた時にテーブルに置いた鍵に
一本鍵が増えてることに気付いたけど、
何も言わず、唇を噛む大晴に私は気づかず。。

ーー
「あ、懐かし!これ」
「プチトマトか、実家で育ててたな」
「そ、よくお邪魔した時に食べてた」
「じゃあこれで」「うん!」
「売られてるのを超えるくらい
美味しいの作るわ」
「頼もしい〜よっ!健ちゃん!」

休日、健ちゃんのお家で過ごすことも
多くなってきたけど、関係を持つこともなく、
今日も穏やかな時間を過ごす。

夕方には解散して大晴とご飯を食べる。

そんな日が続いてたある日。
「あれ」(無い、)
(今日は平日やし大丈夫やけど、、)
健ちゃん家の鍵が無くなっていることに
気づくも大晴聞けるはずもなく。

「どしたん?」
「ううん、大丈夫!」
(ま、見つかるか)
「行ってくるね!」

夜、、

「え、、。」ゴミ箱で見つかる鍵。
怖くなるも、
何も問いただされる事もなく過ごす日々。

ある日の休日。
「A子と遊びにいくね!」
嘘。健ちゃんのところ。
「あ〜はい、いってら」
漫画から目を離さず答える大晴。
今日は、プチトマトが実ったらしく
ご飯を作る事となっている。
スーパーで買い物をしている時に、
(そういえば健ちゃんのお母さんから
だし巻き卵の作り方教わってたな、、)っと
思い出し、卵も購入。

「どう?」
「……」
「えっ、、」
「美味い!!」
「も〜〜やめて!心配なった!」
「すまんすまん、いや〜これ懐かしいわ」
「教わってたんよ、お母さんから」
「すごいな、おかん喜ぶわ」

ガチャ。

2人「!!?」

「やっぱりな」「嘘つき」

た、、いせい。
何で、、ここの場所も鍵も。、

「怪しいと思ってこっそり付けてて、
前から家知ってたし鍵借りて作ってん。」
「どういうつもりなん?」
「家に上がってご飯まで作って」
「それで何もないって信じると思う?」

「ほんとうにっ」

「なあ?不法侵入ですけど」
健ちゃん。
「はあ?」
「同棲してても相手のものを盗んだら
立派な犯罪だと思いますが?」
「うるせぇな、」
「そっちだって他人の彼女そそのかしてるのも
だいぶじゃないですかね?」
「元彼か何か知りませんが、
〇〇の今の彼氏は僕なんで」
「〇〇の何を知ってるんでしょうか?」
「相変わらず自分の気持ちだけで傷つけて」
「ッッ、! 」

やば、い、
「か、帰るね!」「ほ、ら!大晴!」
大晴を引き出し、家を出る。
「なんなんマジで。」
「バレてないと思ってた?」
「もう来んな、返せ、鍵、、」

郵便受けに入れて帰宅。
そこから、
気まずいしお互いずっと無言の2日間。
3日目に家に大事な書類を置いてきてしまって
家にいる大晴に電話。、、出るかな。
「もしもし大晴?」
「あ?、、なに?」怖、、
「ごめん」
「赤のファイル持ってきて欲しくてさ」
「は?今日休みなんやけど」
「分かってるけど、、
大事なもので、、、お願いします、、」
「はぁぁ、はいはい、行きますよ」
腹立つ。。

ーー
なんとか仕事に支障出ず、落ち着いてると
「〇〇さん、A子さんが倒れたって」
え、、「〇〇病院だって、仲良いんよね?
今日もう大丈夫だから、仕事上がって?」

すぐにタクシーで病院に向かう。
病室に行くと、笑い声が。
「あ、、〇〇!ごめん!連絡いっちゃった?」
「なんか大袈裟に電話しちゃたみたいで。
ただの足の骨折だからさ、大丈夫なんよね」

良かった、、っと思ってると
椅子に座る人に気づく。健ちゃん、、、

「小島くんがさ、助けてくれて」
「実は、駅の階段降りてたら後ろからきた
おじさんの肩がぶつかって、、落ちちゃって」
「ちょうど後ろに小島くん居たみたいで、
おじさんには逃げられちゃたけど、」
「すぐ救急車呼んでくれてさ」

ーー
「久しぶり」「元気で良かった」
「あ、うん。大丈夫よ」
「それ答えになってないから。」
「大丈夫って、、」

「優しいね小島くん」
「またそれやん。」
「ありがとう、A子助けてくれて」
「好きな子の友達やしな」
「え、、」
「やっぱり好きやねん、どうしても」
「…。」
「ごめん、無理なんよな!
もう彼氏怒らせたらあかんよな」
っと立ち止まる私を置いて
「あかんな、、言わんつもりやったのに」
独り言を言って前を歩く小島くん。

走り、後ろから抱きしめるわたし。
「やっぱり、、わたしも」
「健ちゃんがずっと好き」
パッと腕を持ったまま振り向き
前から抱きしめ、、
「ありがとう」っと微笑む健ちゃん。

察知をしたのか鳴る電話。きっと大晴。
取ろうとすると手を強く握りしめて
黙って見つめてくる健ちゃん。


ごめん、、もう戻れないや、、