好きすぎる。。

手を取り合い同じ方向を見よう。

苦しいね(M.S)


ーーーー
「今日も人あまり来なかったですね」
まあ、しょうがない、、

「あ。それ」
腕に巻いてる包帯に気づかれる。
あ、、これ!私ドジで、物落としちゃって

「……」
「あ、!行きますよねこの後の」

深掘りされなかったことに安心した。
えっと… 迷ってる…
「ほら!せっかくの招待ですよ!いきましょ!」
まあ、1時間だけなら…
「やった!
さっ、!ちゃちゃとやって行きましょ!」

今日は水族館で関係者への
アジのショーのお披露目会がある。
私達は敷地内の観覧車スタッフのため
関係者として招待された。

ーー
ショーは思うよりすごく綺麗で
終わってからも水槽の前で余韻に浸っていた
すると隣で見てた佐野くんがいつの間にか
水槽の前に居て、

「僕と駆け落ちしません?」と逆光なのに
目を見つめてるのが分かる。

そんな簡単じゃないよ、、

すると近づいてきて、サッと手をあげる

反射で顔を庇う。

「やっぱり。ほら、おかしいんですよ。
反射的に腕を上げないと怪我しないです。」

ドキッとした、、
ーーーー
昨夜のこと。

いつもより遅く家に着いてしまい、
ドアを開けると『遅いな。』『なんで?』
えっ、あっ、、同僚と話盛り上がっちゃって

『嘘やろ、それ』『正直に言えよ!!!』
と、マグカップを投げられ
とっさに顔をかばい腕に強くあたった…

『ハッ、ごめん。ごめんな。。俺、こんな。』
『好きやねん、お前のこと。心配で。。』
と急に優しく抱きしめられた。

ーー
「彼氏さんですか?」
隣に座りこっちを見つめる視線に気づきながら
わたしが、、心配かけさせるような
事をしなきゃ優しいから。。
「なんで、別れないんですか?」
考えた。なんども。でも、別れるとなったら
どうなる事やら…。怖くて無理だ。。

「もう少し早く〇〇と出会ってたら…な…」
「好きです。」
びっくりして顔を見ると優しく笑う佐野くん。
まっすぐ見つめられ見惚れていると、

〜♪
着信が。
『大晴』
『あ〜お疲れ。もう終わる頃かなと思って。
迎えに行くわ。』

……わたし、いかなきゃ…

佐野くん!今日はありがとう!わたし…

言いそうになった言葉を飲み込み外にはしる。

外に出た時に、かばんに
魚のチャームが付いてることに気づく。
いつのまに。

私も。佐野くんと
もう少し早く出会っていれば
好きになってたよ。。ありがとう。


私は現実を受け入れて生きていく。